Nikon FE
昭和53年(1978)¥69,000
マニュアル機FMのシャッターを電子化し、AE機としたモデル
何度も記しておりますが営業部の意向が無ければNikomat FEとなった機
シャッター速度は Auto B・M1/90・8〜1/1〜1/1000
先行マニュアル機が「FM」でしたのでこの機の名称が「AM」になると言う噂がカメラ雑誌等で話題になったことがありました。
しかし  Fはフレックス(フォーカルプレーンとも取れますが)の略でMはマニュアルの略であるからAMはまず無いだろうと想ってました。
FA(後に当機の後継機として発売)はあり得ると想いましたが「FE」に落ち着きました。
Eはイージーかエレクトリックのどちらかあるいは両方の意味かと。
A シャッター釦

B レンズ取り外し釦(装着するときは操作不要)

C シンクロソケット(ペンタ部にホットシューもあります)

D セルフタイマー ボディ側に押すとAEロック

E プレビューレバー
A 捲き戻しクランク aを背部方向に引きながら持ち上げると裏蓋が開く。

B フィルム感度 bを押しながらクランク基部のダイヤルを回して設定 指標は→先 50の左●

C 露光補整 1/2ステップ ±2まで ダイヤル外枠を持ち上げて設定

D シャッター速度ダイヤル 最高速を1/2000としなかったのはフラッグシップ機との差別化?
  価格?それともコパルが1/2000を作れなかったのか?

  Bと1/90は電池が無くても作動したので長時間露光と緊急時には対応していました。
  AUTOにするとロックされる。中央の釦でロック解除

E 捲き上げレバー ラチェット無し 電源スイッチを兼ねている

F シャッター釦

G カウンター

H ホットシュー 専用スピードフラッシュあり

J レバーを引き出すと電源ON レバーを収納するとOFF さらにシャッターぼたんをLOCK

K 多重露光用レバー 背部方向に引きながら捲き上げるとフィルムは送られずシャッターが
  チャージされる。
A モタードライブとの電気接点

B バッテリー室 LR44×2

C 三脚穴

D 巻き戻し釦

E モタードライブ用カップリング

F モタードライブ用シャッター連動軸
A バッテリーチェックレバー 矢印方向に下げるとLEDランプが紅く光る 
  電池切れの場合は消灯(↓ の画を参照)

B 接眼部 購入時はアイピースが付属していたが非常に紛失しやすい。

C 裏蓋との距離があまりにも僅かなのでアイピースが外れやすいのだろう。
  まともについているのを視ることは稀。

D フィルム箱蓋を差し込む。記憶用です。白紙を差し込めばメモ用に。
クランクを引き上げると裏蓋が開く。裏蓋は取り外してデーターバックと交換可
↑ 図は FM3Aの画を加工
ファインダーを覗くと中央にスプリットイメージ、その周りにマイクロプリズム。
視野枠外、上部、中央、に絞り直読窓
視野枠外、左側にシャッター速度が表示されている。図とは異なり上は1000まで。
下は1が赤、さらにその下に同色の 2 4 8 (2秒 4秒 8秒)M B と続く。
シャッター速度環と緑色半透明のバー(図では青となっている)が動く。
マニュアル露光の場合は露光計指針(捲き上げレバーを引き出さないと動かない)と緑のバーをシャッター速度環と絞り環を調整して重ねればO.K.
絞り優先AUTOの場合はシャッター速度環をAUTOにすればO.K.
実はこのFE、私の手元に届いたときは故障しておりました。

赤矢印 ミラーが上ったままでした。
捲き上げレバーも可動しませんでした。
さらに細部を点検すると撮像枠の上部にはフォーカルプレーンのスリットが視えました。
早い話が(白矢印)シャッター幕が途中で止まっている。 

・・・シャッターが作動中に先幕が走った後、後幕が途中で止まった状態だと断定いたしました。
できる範囲で修理をいたそうかと...。最悪治らなくても現在の形状は保てますし。

 ・・・・・・・

 ・・・・・・・

何とかミラーもシャッター幕も動くようになりました。

電池を装填すると露光計の針も動き出しました。
数回シャッター幕の動きが怪しかったですが現在は全速普通に動いてます。
AUTOも大丈夫そうです。

実際にフィルムを入れて撮影してみないと判りませんが目視では故障のようには思えません。

後日実写してみることにいたします。

ミラーが通常の位置にあります。
A 絞り値、直読窓
B Aiの露光計連動レバー F3は可倒式でAi以前の旧Nikkorも使用可能でした。
  がこの機は倒れません。
モータードライブ MD-12 を装着してみました。
MD-12は「Nikon FM」から「Nikon FA」その後のこのシリーズの「FE-2」などにも使用できます。
フラッグシップのF一桁用と比べると性能は一段劣りますがファインダーから目を離さずに次のシャッターが切れるのはGOOD!です。
A 三脚ネジを回転させるノブ

B 電源スィッチ

C LED BをONにすると紅く光る(OFFなのに赤いのは画像処理)

D 捲き戻し釦と連動する。

E 単・連を釦を押してシャッター釦外側のダイヤルを回して切り替える

F シャッター釦 モータードライブを使用するときは本体の捲き上げレバーは収納。
  出したままにするとシャッターは切れない。
電源は単三8本。
データーバックを装着してみました。
グリップ下にオプションのMR-2を装着 シャッターも切れますしケーブルレリーズの使用もできます。

底部はすっきりしてます。三脚穴が光軸の位置にありません。

F3用のMD-4にはオプションで解決できたが。

例によって Tri-X により実写してみます。
レンズはどれでもいいでしょう。 この機が撮影可能かどうかの検証です。