Nikon F2
昭和46年(1971) ¥64,200 ボディのみ・白 
Canon F-1 の発売後半年 Nikon F2 登場
見た目は「F」のマイナーチェンジ版のようです。が、実際には全面的に設計変更。ファインダースクリーン以外は全く別の機種です。
「F」は角ばったスタイルでした。F2は角に丸みがつき僅かですがソフトなイメージとなりました。
外観上の大きな違いはシャッター釦位置です。「F」はSシリーズのボディ/設計?を流用したためシャッター釦が背面近くにあります。
慣れれば何のことはありませんが最初は少々違和感がありました。F2は一般的なカメラと同様に軍艦部の前側に移動しました。
セルフタイマーは時間調整可 + 2〜10秒の長時間露光設定用でもある。
上のレバーはミラーアップ用。中央はプレビュー釦。

ミラーは大型化。スイングバック式を採用。ミラー切れが緩和された。

シャッター速度は10秒〜1/2000秒。10秒〜2秒はセルフタイマー併用、1/80秒〜1/2000秒は中間速度も使用可能。機械式で中間速度が使えるのは凄いことです。
しかしこの恩恵を受けた方は少数かと思います。
10秒〜2秒の長時間露光はシャッターダイヤルをB・シャッター釦の外側のリングを持ちあげてT・セルフタイマーで時間を設定、その後シャッターを切る。
機械式でこんなことができたのです。凄いです。が、これも使う機会は僅かだったかと思います。長時間露光故に三脚必須。Bでケーブルレリーズで充分対応できたし簡単でした。
シャッター環の中央、巻き上げると反時計回りに回転、180°位置(1000と2000の間方向)を向きます。シャッターが切れると更に45°1/8回転。
これも「F」からの継承。但し「F」は黒線ではなく黒天。凝った作りですが撮影しながら視ることはありませんでした。
巻き上げレバーは「F」からラチェット式。
ファインダー左下の釦はファインダー着脱釦。「F」と同様です。かなり強く押す必要があります。

クランク基部は「F」同様にアクセサリーシューが取り付けられます。

底部:左端は裏蓋開閉レバー。クランク引揚げ式にしなかったのはモータードライブで電動巻き戻しにする為とフィルムマガジン対応とする為かと。
中央のマイナスネジを緩めると取り外しできます。取り外した開閉レバーはモータードライブのグリップ裏に収納できます。この辺がこころにくい。
隣はバッテリー室。Phおtomic用。F2として使用するならば不要。
三脚ネジ穴はほんの僅かレンズ光軸とずれている。惜しい!。
巻き戻し釦は押しながら巻き上げるとフィルムが送られない。多重露光を可能としている。
残りのの二つはモータードライブユニットとの連結部。
裏蓋は取り外し可。250枚/750枚の長尺マガジンが取り付けられます。
フォーカルプレーンは「F」と同様のチタン金属幕横走り。
背面の着脱釦を押すとファインダーが取り外せます。
ファインダースクリーンは「F」と同じ物。
「F」の遺産でレンズ以外で使用できる数少ない物でした。
折り畳み式のウエストレベルファインダー。プレート部分は銀梨地のみ。「F」はプレートがボディに残ったがF2はファインダーと一体。

黒ボディ用も欲しかったと思うのは私だけでは無いはず。しかしそう数の出るオプションでは無いから仕方がありません。

TTL露光計を内蔵したフォトミックファインダー。電池はボディ底部。
これは DP1を装着した初期の F2フォトミック ¥82,200 ボディのみ・白
 
以後 DP-2 F2フォトミクS / DP-3 F2フォトミクSB / DP-11 F2フォトミクA / DP-12 F2フォトミクAS /
ファインダー右にあるダイヤルがボディのsyッター環と連結する。
上部のギザギザリングを引き上げてフィルム感度設定。シャッター速度は背面側から水平に視て確認・設定。これは逆の方が良かったと思います。
Canon F-1 はボディ内に露光計を内蔵したためペンタ部がすっきりしてスマートと言えるが

NikonF2は「F」と同様にファインダー内に露光計を組み込んだため頭でっかちのイメージがどうしてもつきまとう。しかしこの無骨さが好きと言う意見も多数あります。

またこの方式のため時代にそくして次々とバージョンアップを可能としてます。
そうそう投資できませんでしたが

Nikon 最後の最高の機械式シャッター機です。
モタードライブ MD-2 と バッテリーケースMB-1を装着したF2です。

でかい! 重い! 高い! ¥80,000でした。

1・横の丸釦を押しながら?を右に倒すと4・が上に伸びパトローネのフィルム巻き取り軸と噛み合う。
2・を上に押し上げると電動で巻き戻し。
3・裏蓋開閉レバーです。
5・取り外した開閉キーの収納場所です。
モーター部MD-2ととバッテリーケースMB-1は分離できます。
MB-1を取り外してAC/DCコンバーターと接続できます。

巻き戻し軸下のターミナルにはレリーズの取付ができます。

MB-1は中央の開閉キーで左右が開きます。

電池フォルダーが二つ。単三電池10本を必要とします。デジタルと異なりフィルムを送る必要があるためと言え結構な重量です。

グリップ上部に 単写・連写・ロックのダイヤルがあります。

これは取り外し可能です。

曖昧な記憶ですが...遠隔操作用のリモートコードが着けられた気がいたします。

1・フィルムカウンター 自動復元残数式 手動セット可 0 でストップ
2・シャッター速度により設定する必要があった。けっこう面倒。
F3 MD-4になってこれが無くなって漸くモータードライブの完成形となったと思いました。

3・MD-1から+されたのがLED。

矢印はバッテリーチェッカー。
長尺マガジンを装着したF2。存在は知っているが巷で視たことは無い。
日本カメラショーで飾ってあったのを視たことがあるような無いような。
ほぼ40年ぶりにニッケル水素電池を10本装填。さて....。
はじめは少々異音がいたしましたが数カット後正常に稼働。
流石はNikon!。(Nikon製品全般の意味ではない。当初Nikonはフラッグシップ機のみの名称)