Nikon F 3
昭和55年(1980) ¥139,000
この機種は最初のモデル アイレベルファインダーDE-2を載せた物。
2年後 ハイアイポイントファインダーDE-3搭載モデルが+¥10,000(だった気が)で発売。
ボディデザインはジウジアロー Nikonのボディに赤ラインが入ったのはこの機種から。
F一桁 最初の電子制御式 絞り優先AE (当然マニュアル可)
レンズがAiになって蟹爪が不要になった。
(旧ユーザーの為にAiになっても蟹爪は廃止しなかった)
※蟹爪は...三種類あります。最初は弧を描いて無く△の頂点に溝を刻んだもの。
両辺が直線 次は穴無し半丸型。
Aiになって半丸有孔。このカメラに装着したレンズがそうです。
絞り環はf値が大小二重表示。
赤矢印の窓から小さい文字をファインダーで直読。蟹爪の穴はf4・ ・8の明り取り。
Aiレンズは絞り環のボディ側が半分ほど削られ青矢印の部分がボディの赤矢印部分に連動する。
レンズ後方に見える突起はボディ内で連動
(開放F値とか最小絞りとかを伝えるためのピンだったか?。
赤矢印のレバーは可倒式で跳ね上げると非Aiの旧タイプでもF3に装着できる。(AE撮影不可)
軍艦部 巻き戻しクランクを引き上げると裏蓋が開く。
露光補整可。-2の後ろにある釦を押しながらクランクの基部にあるダイヤルを回す。
クランク部にホットシュー。専用ストロボでTTL-AE撮影可。
ファインダー右側の赤い釦はイルミネーション。押すとファインダー内のシャッター速度表示の液晶面が明るくなる。
シャッターダイヤル60だけが赤いのは緊急用シャッター
(電池が切れても1/60でけは使用できた)
Xはシンクロ同調1/80 これ以下なら問題は無いが フォーカルプレーン機なのでこれ以上の速度は不可。発光するが画の一部が補光されない。
シャッター釦が巻き上げ軸の上に。ケーブルレリーズ用のネジ穴が刻まれNikon専用のレリーズが不要になった。
シャッターダイヤルの前にあるレバーはセルフタイマー。
グリップとプレビュー釦の間にある角型のランプが最初はゆっくり点滅。
シャッターが切れる前に点滅が早くなる。
シャッター釦の右。勾玉型のレバーは多重露光用。前にあるのはシャッターロックレバー。
緊急用シャッター:青矢印のレバーを45°倒してさらに下に押すと電池が無くても露光可。
緊急作動用レバーの中心の押し釦はメモリーロック釦です。

緊急用レバーの上はミラーアップ用レバーとプレビュー釦です。

クランクを引き上げて裏蓋を開く。
この裏蓋は取り外しデーターバックと交換できます。
<年・月・日>、<日・時・分>、フィルムナンバー(−2〜2000までの数字)がセットできデータを表示窓で確認しながら、フィルム画面右下に写し込めます。
ファインダーの左脇にアイピースシャッターレバーがあります。
ファインダーから目を離しての撮影(セルフタイマーによる自分も入る撮影。
ワイヤレスの遠隔操作など)時にファインダーから逆流する光による露光計の誤差を防ぐ為の物です。AEならではの機能です。マニュアル撮影でしたら不要です。
F一桁’(F6を除く)はファインダーが交換できます。
いろいろな機能を詰め込んで大きさは初代「NikonF」とほぼ一緒です。
Nikon スピードライト SB-17を取り付けてみました。
巻き戻しクランク部にホットシューがあります。一般的なカメラはペンタ部上ですが...。
180°回転させるとレンズ上部に発光部が来ます。
好みと必要に応じて使い分ければ宜しいでしょう
汎用ストロボ用のホットシューも用意されてました。クランク部に取り付けるとコードレスで使用できました。
モータードライブMD-4を取り付けたところです。
F2までのモータードライブは結構面倒でした。
設定シャッター速度によりドライブの調整が必要だったり...。(詳しくは Nikon F2で)
F3から着けっぱなしで気楽に使用できるようになりました。
流石にモーターを装着すると小型とは思えませんが。
MD-4は電池ホルダーが邪魔をして中央に三脚穴が設けられませんでした。
三脚穴はレンズ光軸の真下にあって欲しいものです。

その為のアダプターが用意されておりました。

モーターは後方に倒れそうなフォルムです。
この形状のおかげで標準レンズを取り付けたくらいでしたら前に倒れることはありません。
グリップ上部にダイアルが」ありロック。単射・連射の切替ができます。
中心部は当然シャッター釦です。
軍艦部の釦を押してもシャッターは切れますが連射モードにしていても単射です。
フロント部にリモートターミナルがあります。ワイヤレスの遠隔操作が可能でした。
巻き戻しも電動です。赤矢印の先のボタンを押し込みながら緑矢印方向にロックレバーをスライドさせ。
自動巻き戻しレバーを上にスライドさせます。フィルムのリーダー部はパトローネの中に巻き込まれます。
別売りのアクセサリーによりリーダー部を残しての巻き戻しが可能です。が、現物を視たことがありません。
途中で巻き戻しをストップさせ、残りを手で巻き戻せば済むだけの話ですから購入意欲は湧きませんでした。
MD-4は底面のパトローネ室カバー(裏蓋の上に乗せてある)を外して取り付けます。
バッテリーホルダーに取り外したカバーの収納部があります。

親切設計です。これが無かったらたぶん探せなかったかもしれません。

電池は単三8本。デジカメと異なりフィルムを移動させるにはパワーが必要なのです。
「Nikon F3」完全復活です。