Nikon FA
Nikon FA 通称マルチニコン 昭和58年(1983)¥115,000

Nikon初のシャッター速度優先AE(瞬間絞り込み測光)を導入。
世界初のマルチパターン測光を採用。
初代カメラグランプリ受賞(翌年受賞記念にFAゴールドを限定販売)

日本光学の一眼レフで「Nikon」の名称は F一桁のフラッグシップ機のみにつけられたものでした。普及機はNikomat(初期には他の名称も存在する)
昭和52年(1977)販売部からの希望で全機Nikonに。
F一桁を使っていた身としては.........ちょっと複雑な思いが。
見た目は F3の弟分と言ったところでしょうか。しかし随所に機能アップが見られます。
まずはシャッター速度が倍の1/4000です。FM2のDNAですね。縦走りを採用したためシンクロXも1/250です。デイライトシンクロが漸く実用化したと言えるでしょう。
※レンズシャッター機では昭和35年にMinoltaV3が1/3000を達成。昭和40年代のカメラ雑誌に載っていた広告では1/8000があったが記憶だけで機種を決定できません。
セルフタイマーは普通の形状です。Nikonのロゴ:Niの下は絞り環の照明
1 プレビューレバー 。
2 マルチパターンと中央部重点測光の切替釦
3 露出計連動レバー 固定式です。旧レンズへの考慮は無しですね。このへんがNikomat。
4 ファインダー内の液晶用、明り取りの窓
5 着脱できるグリップ
レンズがAi-Sとなりました。最小絞り値がオレンジ色になり旧Aiと見分けられます。

カメラ側から絞りを操作できるようになりました。

ペンタ部にホットシュー。シャッターダイヤルに4000、

撮影モードが M(マニュアル)・A(絞り優先AE)・S(シャッター速度優先AE)・P(プログラムAE)ダイヤルの前のレバーで切り替える。正面写真で確認できます。両優先AEに関しては私的にはどちらでも良いしどちらかだけでも良い。

(フィルム感度が固定されているので)絞り値とシャッター速度は相反するものでどちらかだけを変更できるものではありませんので。F3で絞り優先に慣れた私はデジタルになった現在でもAE撮影の場合は絞り優先しか使ってません。
ただでデジタルになって感度が変更できるようになり画質の変化を厭わなければ絞り・シャッターを任意に選択もできますが。
巻き上げは一作動・ラチェットは無し。この辺もNikomat。
F一桁と差をつけるためにやむなくという気もいたしますが。
うがった見方をすればモータードライブを購入させるため?。
巻き戻しクランク部にフィルム感度設定ダイヤルと露光補整ダイヤルが。
底部:左端 ボディとモーターを連動させるための各種接点のカバー。その隣は電池室。三脚穴。
右端はモーターと巻き上げ軸の接続部。
裏蓋はデーターバックと交換してあります。蓋の一部に電池室。マイナスドライバーが必要だがネジは蓋に残り紛失防止がされている。
ファインダー脇に逆入光遮蔽レバー。
ファインダー右側のメタリックな釦はシャッターダイヤルを電子からメカニカル(B/M250)へ切り替える時に使用。逆は不要。
ファインダースクリーンはマイクロスプリットが標準搭載されてます。交換可能です。
フォーカルプレーンは縦走り 最高速 1/4000を達成し、シンクロ速度も1/250へ。

※この年 F3-AFが発売されました。F3のペンタ部に無理やり機能を詰め込んで頭でっかちの機種でした。レンズも専用レンズ 80mmと200mmが発売されました。Nikonのオートフォーカスのプロトタイプだったと言ってよいでしょう。・・・一眼レフのAF搭載が当たり前の時代がすぐそこでした。

昭和61年(1986)F-501発売 付け焼刃てきな「F3/AF」を別にすれば Nikon一眼レフ初のAF搭載機
そして昭和63年(1988)フラッグシップF4発売。
AFの時代がもう少し遅れていたならばベストセラー間違いなかった機種と思えます。
モーターを装着せずに今持ち歩くならこれはかなりいい機種かもしれません。
電池(LR-44×2。流石に水銀電池では無いので入手は可)を入れれば最高速1/4000 F3よりも用途は広い。

AFはありませんがF4よりも一回り小さく軽い。

 
LR44×2を装填 完動いたしました。
グランプリ獲得記念に¥500、000で売り出されたゴールド仕様。
「FA」の外装金属部を金メッキとし、トカゲ革貼り。付属の Ai 50mm F1.4Sの着脱リングも金メッキ。
レンズキャップの「Nikon」ロゴも金メッキ。桐箱入り。限定2000。
量販店のショーケースに飾られているのを視たことがありますが巷で撮影しているところを視たことは皆無。
「カメラは道具。使ってナンボ」と買えない私はそうほざきましたとさ。