Vest Pocket Kodak
1912年(大正元年)kodakより小型カメラが発売されました。
ヴェスト・ポケット・コダック(Vest Pocket Kodak 、以後VPK)
Poket kodak(1896年 明治29年)よりも小さく「一般のポケットより小さいヴェストのポケットにも入ってしまうカメラ」との意から命名されたが、日本ではしばしばベスト(Best )と誤解されている
単玉レンズを使用しているモデルを日本では「ベス単」と俗称する。
すなわち「ヴェスト・ポケット・コダック > ベス単」であって「ヴェスト・ポケット・コダック = ベス単」ではない。
127フィルムを使用し4×6.5cm判で、このフォーマットが「ベスト判」と呼ばれる起源となった。 以上wikipediaより抜粋。
で、このモデルはVPKではありますがベス単ではありません。
100年以上経過しているカメラですの状態はよくありません。とある知人宅で40年ほど前子供の玩具にされていたものを保護いたしました。
大きさですが ポケットに入れる定番の煙草の箱と比較しようかと思いましたが絶煙して十余年、ライターはありましたが...。
機械式135SLR最小機種 PENTAX MX と比較してみました。
フォーマットはVPK 40×65mm 135SLR 24×36mmです。
上矢印がシャッター速度指標 速度標記は、25 B T 50 の順に並んでいる。レンズ周りには(Kodak Ball Bearing Shutter, B,T,25,50)の表記
下矢印が絞り指標 絞り標記は 8 16 32 しかし指標は 8より僅かだか開放側に動く 
レンズはねじ込み式で容易に外れました。レンズ枠に Rapid Rectilinear  の刻印が。資料によると 72mm F8 らしい。
絞りを開放にして シャッターを T にして覗いて視ると絞りの後ろ側にレンズが見える。
ヘリコイドは無いので焦点調節は不要、と言うよりできない。72mmで固定焦点ですか...。
レンズの装着されている前板を引き出すと脚が裏側に隠れてます。
90°回転させると昨日の画のように自立します。
裏側を視ると矢印方向に開く蓋が、開けてみても 何!?。
調べてみると 「Autographic」・・・ 「カーボン紙を挟んであり鉄筆でフィルムにデータを書き込めるオートグラフィックフィルムに対応した」云々。
A-127がAutographic対応 Aの付かない127は書き込み出来ない。
と、言うことでこのカメラは 1915年(大正四年) VPK オートグラフィック です。
しかしレンズが コダック・アナスチグマット72mmF7.7 ではありません。...???。
中央の円形部分は45°回転させると外れるようです。
軽く力を入れてみましたが動く気配がありません。
百年以上経ってますので無理はせずに今日のところは諦めることにいたしました。
Aはファインダー この状態ですと縦位置撮影です。
Bはシャッター釦 何回でも押せます。多重露光が簡単にできます。(多重露光をしないように気をつける必要があります)
Cがフィルムのスプロール フィルム巾は48mmです。画面サイズは短辺40mmです。
※127(ヴェスト判)フィルムはこのカメラ用に作られた規格です。
ファインダーは90°回転いたします。
横位置撮影に対応させたのでしょうがマジックハンドの伸縮部分(パンタグラフ?)の金具に邪魔されて視野が ?。
折りたたむとこの薄さです。ポケットに収まります。

伸ばすときは前板を引っ張ります。(下の写真は途中までです)

VPKを検索いたしますとしばしば「ベス単フード外し」に行き当たることがあると思います。
私のVPKは40年以上前に頂いた代物です。
当時は情報を手に入れることも難しく「ベス単フード外し」は???でした。
↑ これがベス単です。見た目は私のVPK(オートグラフィック)との差は???。
レンズ部を拡大してみると レンズ枠の中にある穴の空いているパーツがフードです。現在のフードをイメージするとかなり違和感があります。
当時、現物を視たことのない私は想像できませんでした。
これを外すことが「フード外し」です。フード外すと絞り。レンズはその奥です。
オートグラフィックのレンズとは構造も異なります。
この状態で撮影するとレンズの収差がもろに出て得も言われぬ表現ができると言うことです。

127フィルムが手に入らなくなって、レンズ部分を抜き取り135SLRに取り付けて撮影することが流行りとなりました。

こんな感じです。

これはかなり最近の画像です。ヘリコイド接写リングを使用してピント調節が容易にできるようにした物です。