RICHO AUTO 35
昭和35年(1960) ¥11,500
レンズ周辺のドーナッツ部分に水玉。セレン式露光計の受光部です。
ここから取り入れた光量によりカメラが絞りを制御。
あとはシャッターを押すだけの日本で二番目のEEカメラです。
外見は非常にシンプル。シャッター速度環・絞り環はありません。
鏡筒にはB・M・2・3・4・5・6 FILMと記された環がひとつ。
BはバルブでMはシンクロだと想像はできるのですが2〜6は...?。
背面を視ると...!分りました。感度設定環ですね。

3 ネオパンFから:ASA32

4 コニパンSから:ASA50

5 SSから:ASA100

6 SSSから:ASA200

2 フジカラー(R)の感度が不明ですがどうやらASA10のようです。

初心者向けにこのような表示にしたのでしょうがかえって分かりにくくなったような気がいたします。
2〜6を設定するとシャッター速度が1/25〜1/200のどこかに決まり明るさにより絞りが制御される方式のようです。
巻き上げはトリガー式です。巻き戻しはクランクを引き起こします。
少々問題がトリガレバーを止めるためのピンが僅かに長いです。

そう広くない雲台でも載せると干渉いたします。

裏蓋を開いてシャッターを切ってみるとダイヤ型の絞り?が見えます。
たぶん二板式の絞りですね。
よく視ると鏡筒下部にレバーが見えます。Feet 6 12 25 AUTO / Meter 2 4 8 とあります。
この機種は翌年のマイナーチェンジ版(ひと絞り分明るいレンズF2.8を搭載した)です。
初期モデルは40mmF4の固定焦点でした。
※この機種はシャッター釦が独特の形状をしております。まねき猫型のレリーズレバーと呼ばれていたそうです。