十字手裏剣
 「隠密剣士」が放映されたころ
子供達の間に忍者がブームとなりました。
既製品のビニール製の手裏剣が
売られていました。
サイズも小さく迫力はありませんでした。
安全性を考慮すれば当然でしょうが。
しかしそれでは物足りない。行き着くところは自作です。
私を含めて手づくりをしたものが小数おりました。
私の作った方法は金属座金の加工でした。
グラインダーなんぞはありませんでしたし知りませんでした。
まず座金の調達です。
漁港に行くと当時はイワシを捕るあぐり漁船がありまして
その周辺を探すと必ず一枚くらいは落ちていました。
修理の時に落としたものか廃棄されたものでしょう。
まず座金を焚き火のなかにほうりこみます。
充分加熱して四隅をハンマーで叩きます。
先端が伸びて行くと共に薄くなって行きます。
焚き火とハンマーを飽きることなく続けると完成です。
実際に板塀にささりました。
 
添付画像三枚はShede製です。
一枚はガスであぶってハンマーで叩いたものです。
いま実際にやってみるとかなり大変で再現するのをためらってしまいました。
あのころは焚き火で今はガス、ハンマーを持つ手も子供の手から大人の手に
変わったのに容易に作業は進みませんでした。
ガスよりも炭火の方が高熱を得られるのかもしれません。
そのうちバーベキューでもすることがあったら続きをやろうと思ってとってありました。
(バーベキューをやったときは忘れてしまった)
ということで完成品ではありません。
子供時代のエネルギーは凄いものだったと我ながら感心しています。